加賀市の不登校支援・教育総合支援センターの視察報告
- のだ悦子

- 7月23日
- 読了時間: 2分
先日、加賀市の不登校支援を視察しました。そこで見たのは、単なる不登校支援にとどまらない、教育全体の大きな変革を目指す取り組みでした。
私が感心したのは教育の理念です。それは一斉に同じことを学ぶ従来の形から、子どもたち一人ひとりのペースや興味に合わせて、自分から深く学び実践する教育です。この理念は、加賀市教育委員会が発行するパンフレット「BE THE PLAYER」にまとめられています。




その中で大きな役割をになっているのはNPO法人カタリバです。彼らが提供するチャットでの相談支援は、開始年度1,200件でしたが昨年度は3,500件へと増加。活用されていることがうかがえます。子どもたちの悩みの状況把握はもちろんですが、先生の負担軽減は大きいと胸を張って言っておられました。このチャット相談は、不登校の兆候が見られる段階での早期対応にも貢献していると思われます。全国的に不登校が増加する中で、加賀市では頭打ちになったそうです。
不登校支援の中心となる「加賀市教育総合支援センター」は、空き校舎を活用した地域に開かれた学びの場。センターでは地域の方々がスポーツ等の活動を同じ校舎で行っています。校舎に出入りして、顔を合わせ、不登校の子どもたちと自然に接していることが伺えました。当日は、午後3時ごろ、子どもたちが親の迎えでの帰路の時でした。数人の子どもたちと支援員の明るい声がとても印象に残りました。



しかし、加賀市の教育には課題も指摘されています。特に、歴史認識で問題のある育鵬社の教科書が採択されているとのことです。
私も高岡市の教科書採択の年には、社会・歴史を中心に見比べ、意見を出してきました。
育鵬社の教科書は、大いに問題があります。
この点は、今回1時間半の視察では触れることはできませんでした。
教育理念の実践の場である授業を見たり、また、先生や保護者の方々の意見を聞きたい思いになりました。
高岡市の教育が従来の「思いやり・協調性・郷土愛」という理念にとどまらず、多様な子どもたち一人ひとりを大切にする教育への転換、そして、それを実践するツールを是非示してほしいと思います。
来年4月開所を迎える「高岡市教育総合支援センター(仮)」がそのための一歩となるよう働きかけて行きます。





コメント